最近の二冊。
今週は、図書館で借りた二冊を読みました。
武田砂鉄『父ではありませんが』と、西加奈子『くもをさがす』です。
『父ではありませんが』は、ダヴィンチで見つけて借りた本ですが、
私が時々感じる心のもやもやを言語化してくれています。
私は、以前は言葉にできない些細な違和感を放置しがちだったのですが、
最近、時間があるときはその違和感と静かに向き合うことにしています。
そうすると、違和感の正体が見えてくることがある!
意外と全然別の場所にその正体が存在していたりします。
例えば、「あの人、いい人なんだけど何となく苦手。」っていう感情を掘り下げると、
自分の日頃隠している一面が見えてきたりして(嫉妬心とかトラウマとか)、
勝手に反省したりしています(たいてい相手は悪くなかったりする)。
しかし、違和感と向き合うこの作業、時間がかかるし疲れるので、
心の余裕があるときだけ行います。
この本の作者は、違和感と対峙しながら生活している人なんだろうなと思います。
パワーを使う作業だから、タフな人なんだろうなと勝手に想像。
そして『くもをさがす』。
西加奈子さんが、コロナ禍のカナダで、乳がんが発覚して闘病する話です。
誰もががんを患う可能性があると思っているので、じっくり読みました。
一時帰国した東京に対しての、
「刺激に対して休む暇がない」っていう表現が的確で納得。
先日、実家から帰って地元の駅に降り立った時、娘が言った、
「情報量が多いんだよね。」っていう言葉と同じ意味だなあと思います。
闘病の内容については、ぜひ自分で読んでみていただきたい。
私がああだこうだと言えるような、簡単な話ではなかったです。
というわけで、今週は、
同世代の二人の意見をじっくり聞いた気分になる二冊でした。
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